ベルズ&ウッディベル-古き良き疑似餌_3 [疑似餌_BELLS]
(今度は人間から...というより日本人の視点からアユを考察してみると・・・)
ルアービルダーとして身を立てはじめる前からずっと
『アユ』という魚に魅かれ続けてきた。
何故だろう、これは日本人に共通の感覚なのだろうか?
鮎の持つ、ある種の「奥ゆかしさ」は、魂の琴線に触れるものがある。
それは、食味であったり、姿形であったり。
また、儚さであったり...。
「単なる剥製のようなリアルフィニッシュにとどまらず、「鮎」とい
う魚の存在そのものをルアーとして具現化したい。
そんな思いで産み出されたのがこの『スーパーアユ』です。
現在あるミノータイプのルアーとしては珍しい、細みの全幅に広い
側面を持つボディ。きっちりと泳がせた後に入れる突発的なジャーク。
強烈なフラッシングが、驚く程広範囲のバスにアピールします。」
ミノーとしてはちょっと大きめの”ラトル”兼”重心移動用オモリ”が90mm
サイズには2個入っている。
小さいボディーながらこの大きめなオモリのラトル音もバスを呼び込む
要因なのではないかと思われる。
最初に発売されたカラーは、本物のアユに近い感じ。
後からマットカラー(マットタイガーとかマットレットタイガーなど)やクラウンといった
派手目のカラーが追加された。
姿、形はまさに”鮎”そのものであり、釣れるルアーでもある。
コレが「絶版」というのは本当に”残念”としか言いようがないのである。
■ Super Ayu Spec ■
Length / Weight / Plice
70mm (F)3.5g (SP)4.0g 1,500円
90mm (F)7.5g (SP)8.0g 1,600円
○適用ロッド:BELLSスペシャリスト スピニングロッド
○最 適:S66M
ベルズ&ウッディベル-古き良き疑似餌_2 [疑似餌_BELLS]
アユカラーには・・・
”チアユ”、”ワカアユ”、”オチアユ”、”セアユ”、”キノクニアユ”、
”キシュウアユ”、”ナカヒラアユ”・・・
さらには”メタリックアユ”に”ゴーストアユ”、”キンアユ”、ギンアユ”・・・
季節や場所、水の色にあわせて塗られたアユカラーは様々である。
なぜ”アユ”なのか?
なぜ”アユ”はバスに効くのか?
その答えがこのルアー。
<オリジナルアユチュピ>
テリトリアン アユ ”チュピ”
(完成までのあらすじ・・・・と秘密)
バスが小魚を好きなのは誰もが知っている。
だけれども食べ易いサイズの魚ならなんでもいいわけではない。
フナやハヤなどはあまり好まないが、皮が薄くやわらかいワカサギや
ヤマベはよく食べる。アメリカではレインボートラウトがランカーバス
の好物となっている。
そうした中、季節を問わずバスがもっとも強く反応する小魚は’アユ’で
あったという事実。今までアユを見たことも食べたこともない水域に
育つバスでさえもアユにはいちころなのである。
そしてこのアユを研究して1つの基本的な考えがまとまった。
ただ単に姿・形を追求したナチュラルミノーとはちょっと違う。
それがテリトリアン アユ ”チュピ”である。しかもその着水姿勢や
アクションは釣れるミノー、釣れるペンシルベイトに共通してある1つ
の形を集約している。はっきりいって試して欲しい。そんなルアーだ。
田 辺 哲 男
「TIFAのプラスティック製ミノー、”あゆチュピ”の原形。
バルサボディにプレーンなフォイルフィニッシュ、ハイグレードなグラスアイを
奢ったこのルアーが当時は、何と2000円ぽっちで売られていたのだ。
その中でもリップ無しのペンシルモデルは激レア!
アユの一番の特徴である白クチは、一つひとつカッターで切れ込みをいれて
細筆で塗られています。 トップコートは2液のエポキシ。
よくこんなの量産で出してたよなー、めんどくさそ~。」
OLD WORKS#02
アユの疑似餌、必携ってことですよ。
ベルズ&ウッディベル-古き良き疑似餌_1 [疑似餌_BELLS]
『タックルボックス』1984年3月掲載の広告
まずは・・・
<ラトリンジェッターオリジナル>
ティファから発売されていた「ラトリンジェッター」の”オリジナルモデル”。
ティファの「ラトリンジェッター」もベルズの鈴木知司氏がデザイン&開発した。
見た目はバルサかウッド素材のルアーに見えるが
プラスティック製のボディにかなり手の込んだ彩色を施してある。
「今でこそ、ワームカラーのプラグは珍しくないんですけど、当時”パンプキンペッパー”
や、”スモークペッパー”といった、ナチュラルカラーをプラグの彩色に取り入れたこと
自体がルアー業界にとって、かなりエポックメイキングな出来事でしたね~。」
OLD WORKS#05
古いものなのでラインやフックを付ける部分のパーツが”エイトカン”をボディーの製造
工程で挟み込むのではなく、ハンドメイドウッドルアーなどに使う”ヒートン”をボディ
完成後にねじ込んである。
また、写真のワーム系カラーだけではなく、プラスティックボディにフォイルフィニッシュ
する、といった手の込んだものもある。